販売促進POPとは、購入時点での広告のことで、顧客が商品を購入する手助けをする役割があります。ショッピングモールやコンビニなどの実店舗で買い物をするときや飲食店で食事をするときに、さまざまな販促POPを目にしたことがあるでしょう。
顧客の購買意欲を高めるために欠かせない販促POPですが、たくさんの種類があり、いざPOPを作成しようとしたときに、どのようなものが効果的か判断が難しいアイテムです。本記事では、販売促進POPの役割と種類、そして効果的な販促POPを作成する方法をご紹介します。
販売促進POPとは?役割を解説
販売促進POPとは、購入時点での広告のこと。販促用語におけるPOPとは、Point Of Purchase advertisingの頭文字を取った略語です。日本語で表すと購買する場所にある広告という意味になります。
商品のプライスカード・ポスター・のぼり・吊り下げ広告・卓上スタンドなどが販促POPの一例です。販促POPは、顧客に商品の存在を知らせたり商品のメリットや使い心地を伝えたりする、いわばガイドと接客の役割があります。
店内で顧客が目につく場所に販促POPを設置することで商品までの誘導が可能です。さらに、商品付近に使用方法やメリットなどを記載したPOPを配置すれば購買意欲を高める効果が期待できます。
販売促進POPの種類13選
たくさんある販売促進POPから代表的な13種類をご紹介します。
プライスカード
陳列時点POPと呼ばれるPOPの一つで、商品のすぐそばに置いてある価格やセールスポイントなどが記載されたカードのことです。スーパーなどで手書きで書かれたプライスカードを見かけることもあるでしょうが、手書きにすることで個性的かつ温かみのある印象を顧客に与えられます。
スイングPOP
POP部分が前に飛び出ていて、空調などでゆらゆらと揺れるタイプの販促POPです。小さめのサイズでどこでも貼ることが可能なので、設置場所を選びません。
ゆらゆらと揺れることで視覚に訴える効果が高いのがおすすめポイントの一つ。たくさんの商品が並ぶなかで新商品やおすすめ商品を宣伝したいときに効果的なPOPです。
卓上POP
飲食店のテーブルでよく見かける山型や三角柱などの立体的なPOPのことです。側面に広告を印字できるので、デザートなど追加で頼みたくなるメニューをPRしたりお店のSNSへのQRコードを載せたりするのがおすすめ。
新たな注文を訴求できたりお店へのフォローから次回来店につながる可能性があります。
POPシール
POPシールとは、商品本体に貼るPOPのことで、アテンションシールともいいます。ドラッグストアなどでシャンプーや医薬品に貼られているシールのことです。
糊殺しと呼ばれる特殊な加工を施したシールは、商品から飛び出した形で貼れるため、顧客の目に留まりやすくなります。
光るPOP
広告にLEDなどのライトが付属したタイプのPOPです。チカチカと光らせることで、顧客の視覚に訴え、興味をもってもらいやすくなります。
スポッターPOP
スポッターPOPとは、書店などでよく見かける、商品の置いてある棚から垂直に飛び出る形で設置されたPOPのことです。横から見たときにどのような商品が置いてあるのかすぐに分かります。商品の区切りとして使用することも可能です。
シーリングPOP
天井から吊り下げて使用するPOPのことです。天井という高い位置に設置できるので目立ちやすく、限られたスペースの売り場でも重宝されます。また、大きな店舗では売り場までの誘導として使用されがちです。
販促バナースタンド
自立式のスタンドに商品やキャンペーンの情報を載せた幕や紙を吊り下げた販促POPです。軽量で持ち運びしやすく、屋内外問わず設置できるのがおすすめポイント。
情報をたくさん載せられ、のぼりのように持ち運びが簡単という点で、臨時出店や短期間のイベントで多用されるPOPです。
ポスター
比較的、低コストで制作可能なポスターは、飲食店の新メニュー紹介やキャンペーンの告知などで使用されることが多いです。屋外に貼る場合は、雨風や紫外線の影響を受けにくいように、耐水性や耐熱性に優れた用紙を使って作成しましょう。
のぼり
販促POPのなかでも大きめなのぼりは、通りすがりの人や車にも影響力のあるツールです。風でゆらゆらとゆれるので、視覚的にも目立ちます。店頭やイベント会場までの動線作りに用いられることが多い販促POPです。
ウィンドウステッカー
窓や扉などのガラス部分に貼るステッカーのことです。看板よりも低価格で手軽に張り替えることが可能。窓に大きく貼るので、落ち着いた店内にするために窓の外からの視線を遮断する役割もあります。
モニターPOP
モニター画面に動画や音声をつけて商品の詳しい情報を伝えることが可能なモニターPOP。商品の使用方法などを動画で見せることで、顧客が購入後のイメージを持ちやすくなるので、販売促進効果が高いツールです。動画制作や機器の導入にコストがかかることがデメリットといえますが、注目度が高い販促POPといえるでしょう。
デジタルサイネージ
モニターPOPと違って、大きめサイズで店頭などに設置して店内へ誘導する役割を持つデジタルサイネージ。設置にはコストがかかりますが、販促内容を手軽に変えられるのが魅力の一つ。時間帯に合わせて映像を変えることで、ターゲットに合わせた販促が可能です。
効果的な販促POPを作るには
顧客目線で考える
販促POPとは、購入時点での広告のことです。顧客が商品を購入したくなるような販促POPでなければ意味がありません。そのためには、顧客の目線に合った設置場所や、POPに記す内容の分かりやすさを追求する必要があります。
五感を刺激する
見た目にインパクトがある販促POPは、顧客の目に留まりやすく購買意欲を高める可能性があります。しかし、それだけではなく、音声を付与したり香りを追加するなど、五感に訴えかける販促POPはさらに効果的です。風を利用してゆらゆらとゆれるスイングPOPやのぼりは動きがあるPOPとして目立ちやすい傾向にあるので積極的に活用しましょう。
カラーの力を活用する
カラーグレーディングという手法を用いて、顧客に商品やサービスのイメージを付与しましょう。カラーグレーディングとは、画像や映像の色調を調整し、色が持つイメージから制作者の意図する雰囲気を伝える手法のことです。
たとえば、食べ物の販促POPであればおいしそうに見える明るめの色彩を使用したり、セールなど顧客を活動的にさせたい場合は赤色を配置したりすると、イメージを伝えやすくなります。
まとめ
顧客の購買意欲を高めるために必要不可欠な販売促進POP。さまざまな種類のなかから、商品のイメージとターゲットの動線などを考慮したうえで、効果的な販売促進POPを選択しましょう。